■第2弾:2024年へ向けて『1993年毎日新聞『郷土提言賞』北海道ブロック賞受賞作品「小樽21世紀改革プラン」プラス新提言』

2023年09月18日 14:03

■第2弾:2024年へ向けて『1993年毎日新聞『郷土提言賞』北海道ブロック賞受賞作品「小樽21世紀改革プラン」プラス新提言』


◆この論文は、郷土から離れて20年以上経った者がノスタルジーだけでなく、
それまで得た知識などを活かして故郷の活性化を願って纏めたものです。
実際、執筆当時から一段と人口が減った現実を帰省する度に目にするにつけ、
故郷消滅の危機的状況を救うギリギリのところが現在と認識して、
30年前の提言にプラスする形で論述します。
尚、新たな提言を小樽以外でも斜陽に悩んでいる地域で利用できるのであれば
多いに使っていただければ幸いです。

2023年9月14日

水間政憲ジャーナリスト・近現代史研究家

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●長期滞在型のホテルのサービスなども、観光客の希望によっては、
市場で買ってきた新鮮な食品をホテルの厨房で仕込み段階まで準備して、
部屋で簡単に調理できる体制など、
自宅に居る以上のやすらぎをおぼえる環境となれば、
家族単位での長期滞在者が繰り返し小樽に来てくれると思われる。
鉄道記念館にある『SLしずか号』を観光資源として、再利用するニュース性は大きい。
それにはJR北海道と小樽市による第三セクター方式が順当であろう。
路線として行きは、手宮から旧手宮線を通ってマイカル小樽、
帰りは運河沿いに新しく線路と駅を造り循環線とする。
駅は短区間に日銀前、水天宮前、博物館前などに停車することで、
観光客の小樽全体への拡散もはかれるのではないか。

夏は延長した運河に明治時代の北前船を模した小型観光客を
運行する事も一案である。
ガラス、オルゴールなどの工芸品は、
最近、日本各地にも同じような展示館がオープンしていることから、
ソフト化されたイメージとハード面の充実をはかる為、
小樽国際工芸ガラス専門学校を創立する。
講師として、東ヨーロッパ社会主義国崩壊の中で、工場閉鎖などで余剰になっている。
優秀な技術者を招聘する事によって、
小樽のガラス及びオルゴールなど工芸品の質的イメージの向上にもなる。
小樽が国際的なガラス工芸の街になるのも、あながち夢ではあるまい。
工芸学校が、夏冬の長期間休みの時には、
観光客などの体験学習の場として、工房を開放する事も可能である。
小樽周辺については、東京の知人が小樽駅に降り立った時に一番最初に感じた事は、
緑のない街との印象だったとの事である。
私も以外なことと感じて、後日、駅前に立って見ると確かに緑がないと実感した。
駅の後が緑町で少し歩いて振り向くとまわりは山で、
春・夏は緑がいっぱいであっても、街の中には緑が必要であり、
公園の中に街があるような整備を二十一世紀の小樽市に期待する。
例えば駅前にエゾ松の巨木が一本でもあれば、
冬には光のイルミネーションで飾る事も可能でる。
小樽駅前を活性化する為に今後、行政が最初にするべき事は、
駅から都通りアーケード入口まで地下街を造ることである。
その為にも、都通り商店街の方々には、
最低でも夜八時までは店をあけてもらいたいのである。
シャッターの降りた通りは観光客及び市民にとっても冷たく感じるのである。
それには、人通りをいかに増やすかにかかって来るのであろうが、
小樽市と商店街が一体となって花園駅の開設をJR北海道に陳情する事が必要である。
もし小樽市が中心街の活性化の為に
駅開設工事費の八十%位を負担すると申し入れをすれば、実現出来ると思われる。
それが完成する事で、帰宅ルートの変更による消費行動は、
商店街・飲食店を潤すであろう。

観光客の中には、ヒールの靴で来ている方もおり、今後、歩道の工事をする場合、
一名分の幅位をヒールの付いた靴でも安心して歩けるようにする気遣いも必要である。
そして、夜は日銀前通り、駅前通りにしても、
現在、街灯が少なく非常に危険なので情緒のある街燈を設置する。
また、小樽の魅力的な名の無い坂には、水天宮表参道、裏参道などの
新しいネーミングを付ける事で、通り沿いの活性化の役に立つのではと思われる。
現在の観光ルートは、地元の意図ではなく、
あくまで中央のメディアに主導される形で誘導されているが、
地元が発信した情報による観光ルートの再考をはかる上で、
市内各駅にコンピューターによるタッチパネルの案内機を設置する。
そして、総合案内所として市内の中心にあって、
ほとんど利用されていない、妙見川上にある中央小公園を「トレビの泉」のような、
巨大なモニュメントを海をテーマに造り、
そこにホテルと同じグレードの有料トイレを設置し、
小樽全域の店舗の一店一品になりえるパンフレットを配置できる場を、
会費制で提供する。

次回に続く。

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次回は、実際に私が提供した提案を札幌市が受入れ、
現在も継続して話題になっている実態をお伝えします。

2023年9月18日

水間政憲ジャーナリスト・近現代史研究家


第1弾記事
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