2014年12月25日 22:31
●《情報の相対化》
■情報戦を闘うために最重要なことは、
目の前にある情報の価値を相対化して価値判断できるか否かです。
その情報を相対化できるには、数十年単位で情報を評価する作業が必要です。
小生は、感情を一切排し、
事実を淡々と積み上げる作業にしか興味ありませんが、
実際、世論は感情論が受け入れられる傾向があり辟易します。
最近、中国政府は、今回の総選挙の投票率が低くかったことで
「安倍首相は民意を反映していない」など、
100年いや1000年早い噴飯ものの発言をしていました。
言論人の中には、先の戦争は軍が暴走したからと、
左も右も知ったかぶりの発言をする愚か者が多く唖然となります。
実際、次の一文を読ん見てください。
〈日本の『宣伝下手』と『後手』ばかり打つ事に対し、
歯がゆさを感じた人は少なくなかった。
然し漸次支那側宣伝の虚偽が暴露され、
日本側の公正なる立場が認識さられ出して、
現在では情勢が変化して来たのは事実である。
然し、これに依って情報宣伝が如何に戦時中重要であるかと言う事が
はっきり経験させられたわけである。〉
と、情報宣伝の重要性を気付いても、
「戦時中」などと甘い見識を述べいます。
この記事は朝鮮総督府発行の月刊『朝鮮』(昭和14年11号)に
掲載されていたのですが、
大東亜戦争開戦2年前の日本政府の認識もこの程度だったのでしょう。
日露戦争の英雄、東郷平八郎元帥が昭和9年に逝かれ、
日露の主導者がほとんどいなくなった時期と、
情報戦に無知になった時期が重なっています。
日露戦争の勝利に絶大な貢献をしたのは
明石元二郎大佐(当時)の諜報謀略工作だったことは、
論をまたない歴史上の事実です。
情報に対する重要性が、
日露戦争当時と大東亜戦争当時で何が違うか、
それはそれぞれの軍人の育った環境の違いです。
それは、東郷平八郎は薩摩藩士で
明石元二郎は福岡藩士出身の士族だったのです。
それは、
表にでない忍者の情報収集の重要性を理解していた環境に育っていた者と
昭和の軍幹部は、ほとんどが農家出身の陸大出身者だったことで、
情報の重要性を知り得る環境で育ってなかったのです。
それが大きな違いですね。
米国との開戦は、石油を止められたからとか、
ハル・ノートを突き付けられたからとかなど様々な意見がありますが、
どれも本質をついてません。
詳しくは、次回の「ひと目シリーズ」で明らかにしますが、
ズバリ中国の情報戦に負けたことが全てだったのです。
歴史から学ぶとは、同じ間違いを繰り返さないことです。
《アマゾン》
※ジャーナリスト水間政憲;インターネットだけ転載フリー〈条件・全文掲載〉http://mizumajyoukou.blog57.fc2.com/
■情報戦を闘うために最重要なことは、
目の前にある情報の価値を相対化して価値判断できるか否かです。
その情報を相対化できるには、数十年単位で情報を評価する作業が必要です。
小生は、感情を一切排し、
事実を淡々と積み上げる作業にしか興味ありませんが、
実際、世論は感情論が受け入れられる傾向があり辟易します。
最近、中国政府は、今回の総選挙の投票率が低くかったことで
「安倍首相は民意を反映していない」など、
100年いや1000年早い噴飯ものの発言をしていました。
言論人の中には、先の戦争は軍が暴走したからと、
左も右も知ったかぶりの発言をする愚か者が多く唖然となります。
実際、次の一文を読ん見てください。
〈日本の『宣伝下手』と『後手』ばかり打つ事に対し、
歯がゆさを感じた人は少なくなかった。
然し漸次支那側宣伝の虚偽が暴露され、
日本側の公正なる立場が認識さられ出して、
現在では情勢が変化して来たのは事実である。
然し、これに依って情報宣伝が如何に戦時中重要であるかと言う事が
はっきり経験させられたわけである。〉
と、情報宣伝の重要性を気付いても、
「戦時中」などと甘い見識を述べいます。
この記事は朝鮮総督府発行の月刊『朝鮮』(昭和14年11号)に
掲載されていたのですが、
大東亜戦争開戦2年前の日本政府の認識もこの程度だったのでしょう。
日露戦争の英雄、東郷平八郎元帥が昭和9年に逝かれ、
日露の主導者がほとんどいなくなった時期と、
情報戦に無知になった時期が重なっています。
日露戦争の勝利に絶大な貢献をしたのは
明石元二郎大佐(当時)の諜報謀略工作だったことは、
論をまたない歴史上の事実です。
情報に対する重要性が、
日露戦争当時と大東亜戦争当時で何が違うか、
それはそれぞれの軍人の育った環境の違いです。
それは、東郷平八郎は薩摩藩士で
明石元二郎は福岡藩士出身の士族だったのです。
それは、
表にでない忍者の情報収集の重要性を理解していた環境に育っていた者と
昭和の軍幹部は、ほとんどが農家出身の陸大出身者だったことで、
情報の重要性を知り得る環境で育ってなかったのです。
それが大きな違いですね。
米国との開戦は、石油を止められたからとか、
ハル・ノートを突き付けられたからとかなど様々な意見がありますが、
どれも本質をついてません。
詳しくは、次回の「ひと目シリーズ」で明らかにしますが、
ズバリ中国の情報戦に負けたことが全てだったのです。
歴史から学ぶとは、同じ間違いを繰り返さないことです。
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